こどもの日に柏餅を食べる意味をご存知ですか?
目次1 一枚の葉っぱに込められた願いと、お茶との美味しい関係2 柏の葉は“食べられない”けど、大事な意味がある3 柏餅と一緒に、お茶でほっとひと息4 こどもの日ってどんな日?5 🎏鯉のぼりに込められた願い6 菖蒲湯(しょうぶゆ)で心身リフレッシュ7 さいごに 一枚の葉っぱに込められた願いと、お茶との美味しい関係 5月のはじめ、和菓子屋さんに並ぶ大きな葉っぱに包まれた可愛らしいお餅、 「柏餅(かしわもち)」をご存知ですよね。 でも、なぜこの時期だけ食べるのか、柏の葉にはどんな意味があるのか、 意外と知らない方も多いのではないでしょうか? 柏餅は、5月5日の「こどもの日」に欠かせない伝統菓子です。 中にはこしあんやつぶあんなどの甘い餡が入り、もちもちとした食感が魅力。 実はこのお餅、ただの季節限定スイーツではなく、日本ならではの「家族への願い」が込められたお菓子なんです。 柏の葉は“食べられない”けど、大事な意味がある 柏餅の特徴である「柏の葉」は、食べられるものではありませんが、象徴として大切な役割を果たしています。 柏の木は、新しい葉が出るまで古い葉が落ちないことから、 「家系が絶えない」「子孫繁栄」という意味合いが込められています。 そのため、柏餅を食べることは、子どもたちの健やかな成長と、家族の繁栄を願う行為なのです。 柏餅と一緒に、お茶でほっとひと息 […]
桜餅には2種類あるのをご存知ですか?
春の和菓子といえば、桜餅。 甘いあんこと塩漬けされた桜の葉がいい塩梅で美味しいですよね。 桜餅というと、少し楕円型で、丸いピンクのぶつぶつした表面の餅に、桜の葉が巻かれているものをイメージしますが、 どうでしょうか。 もう一つ違う形の「桜餅」を見たことはありますか? 実は桜餅には2種類の形があるそうです。 まず、西日本(大阪・京都など)で一般的なのが「道明寺(どうみょうじ)桜餅」。 蒸して乾燥させたもち米を粗くひいた“道明寺粉”を使い、粒感の残るもちもち食感が特徴。ほんのり丸く平たい形に成形され、中には甘いあんこが詰まっていますね。 私は桜餅といえばこれですが、皆さんはどうでしょうか? 「道明寺」という名前は、大阪にある道明寺というお寺に由来しています。 もともとは保存食や武士の携帯食として使われていた道明寺粉が、 やがて和菓子にも使われるようになったそうです。 一方、東日本(特に東京)で親しまれているのが「長命寺(ちょうめいじ)風」の桜餅。 こちらは小麦粉で作ったクレープのような薄い生地であんこを巻いた、しっとりやわらかなタイプ。見た目も食感もまったく異なります。 長命寺風の桜餅は、東京スカイツリーの近く、長命寺というお寺のそばにあった「山本や」というお店が発祥とされています。桜餅自体は、江戸時代、門番をしていた男性が長命寺境内に落ちた桜の葉を塩漬けにして餅を包んでみたことから誕生したそう。 どちらの桜餅にも共通しているのが、あの塩漬けの桜の葉。甘さと塩気のバランスが絶妙で、桜餅のおいしさを引き立ててくれます。 でも気になるのが、「葉っぱ、食べる?食べない?」問題。香りや食感が好きで食べる人もいれば、風味だけ楽しんで葉ははがす人も。 どちらが正解ということはなく、自分の好みで楽しめばOK! 道明寺桜餅は全国的に見かけますが、長命寺風は限られた場所でしか出会えません。 もし見つけたら、ぜひ試してみてください。(写真のものは、珍しく京都「鼓月(こげつ)」で見つけたものです。) 香り豊かな煎茶や釜炒り茶と一緒に味わうのも、春ならではの素敵な楽しみ方です🌸😊
宝塚市NGO紹介展2025
本日は国際日本茶学生インカレサークルSocie-teaの活動紹介をさせてください。国際日本茶協会でインターンを行っている学生や日本茶エヴァンジェリストとして活躍した学生たちが中心となって設立した学生団体で、国際日本茶協会からの支援を受けて活動を行っています。私たちの団体は、日本茶が大好きな学生の集まりで、日本茶をもっとたくさんの人に広めたいという思いでイベントや活動を行っています。私たちは兵庫県の宝塚市で行われた宝塚市NGO紹介展に出展しました。私たちは関西支部のメンバーで、メンバーの一人が兵庫県の大学で勉強していることから、今回貴重な機会を頂けました。 このイベントの目的は宝塚市で活動している国際NGO団体の活動を紹介することです。私たちは、留学生と一緒に日本の文化を広めていこうとしている学生団体として参加させていただきました。イベントには、宝塚市で様々な国際協力を行っているNGO団体や、発展途上国を支援する学生団体の方々の興味深い展示やチャリティーグッズの販売がありました。イベントにはたくさんの人が訪れ、それぞれのブースを楽しみました。 わたしたちのブースでは、碾茶と抹茶を紹介し、石臼を使って碾茶から抹茶に挽いてもらう体験を行いました。たくさんの方がこの二つのお茶の違いしたり、クイズを通してお茶の知識を知ったりして楽しんでくださいました。たくさんの日本茶ファンと出会えて意見を交換することができ、とても貴重な体験になりました。 抹茶が広く知られているのに対し、碾茶は知名度が低いです。そのため、今回のイベントで実際に石臼を挽いて碾茶から抹茶になるプロセス、生産方法や碾茶の特徴について紹介出来たことはとても意義のあることでした。展示会で説明をしているとき、私たちは私たちの日本茶への想いとそれをより多くの人と共有しより広めていくことの楽しさを再確認しました。 これからも様々なイベントを通して日本茶好きを増やしていき、日本茶の文化を守っていきたいと思っています。 ちなみにこのイベントは毎年行われていて、来年も出展する予定です。来年もお楽しみに!! 国際日本茶サークルSocie-tea HP はこちら インスタグラムはこちら
国際日本茶協会 6周年記念
1月に私たちは6周年を迎えました。この特別な節目を記念し、1月31日に2つのオンラインイベントを開催しました。多くの大切な会員の皆様が参加してくださり、この一年の思い出を共有してくださいました。中には、私たちのお茶の講座に参加したことや、茶会やフェスティバルで私たちのチームと出会ったことを振り返る方もいらっしゃいました。 イベントには、創設者のシモナ、マツ、アンナに加え、教育・事務担当のマチ、インターンのスズカといったチームのメンバーも参加しました。 イベントでは、私たちは1年間の成果を振り返り、50カ国以上から1,300人以上の会員が集まり、8カ国に日本茶の拠点を設立したことを祝いました。 これからの一年間もとてもワクワクするイベントを計画しています。日本茶の知識を深めたい方のために、6月と9月に2回の「日本茶マスター講座」を開講します。また、この夏には2つの日本茶カンファレンスを開催予定で、7月19日には東京で、7月26日には京都で開催します。このイベントでは、日本各地の茶を楽しみながら、日本茶の最新の動向について学ぶことができます。 さらに、新たな取り組みとして、大学生向けの「インターカレッジ・ティー・サークル Socie-tea 」を発足しました。マツさんは、日本国内外で大学生が日本茶に積極的に関わる機会を増やしていくというビジョンを共有しました。 そして、これは始まりにすぎません!今年もさまざまなプロジェクトが生まれることを楽しみにしながら、日本茶の美しさと奥深さを皆さんと共有できることを心待ちにしています!
ベルリンお茶まつり2024
第五回目を迎えたベルリンお茶まつりに今年も参加することができ、とても嬉しく、すべての瞬間を楽しみました。数々の魅力的なワークショップ、講演、ティーテイスティング、イベントの中でも、特に日本茶に特化した内容が多かったことに喜びを感じました。また、国際日本茶協会のメンバーや、私たちの「日本茶エヴァンジェリスト」プログラムの学生2人を含む、懐かしい顔ぶれや新しい友人たちと再会できる貴重な機会となりました。一緒に時間を過ごし、美味しいお茶を楽しむことで、この体験は本当に特別なものとなりました。 このお茶まつりは、11月22日から24日の間、ドイツ・ベルリンにある美しいハイリヒ=クロイツ教会で開催されました。初日の金曜日に、茶業関係者を対象とした「ベルリンティーカンファレンス」で幕を開けました。和の香の創設者である大塚佳寿子さんが、熊本県での和紅茶生産や地域政府との協力による地域活性化についての興味深い講演を行いました。彼女には梶原敏弘さんも同行しており、このお茶まつりのために日本からはるばる訪れていました! 土曜日はメインイベントが開催され、参加者は多様なお茶の販売業者や茶器アーティストとふれあう機会がありました。日本茶のラインナップも非常に充実しており、定番のKeiko Teas、抹茶に焦点を当てたAiya、高品質な商品を提供するYoshi EnやKOSなどが並んでいました。また、ドイツ発で現在は英語版もある「T」マガジンも出展しており、日本特集(鹿児島に関する特集や抹茶特集を含む)が掲載された最新号を参加者は購入することもできました。さらに驚いたのは、Unearthed Galleryが次回の展覧会を宣伝していたことです。その展覧会では、ティーフェローのメンバーであるKyle Whittingtonさんと彼の仕服アートが展示される予定で、12月7日から14日までミュンヘンで開催されます。Kyleさんはオープニングイベントで茶道を披露する予定とのことです。 私たちのハイライトは、日本から来られた懐かしい顔ぶれとの再会でした。その中には、熊本の和の香のチームと梶原さんがおり、彼らは「水俣和紅茶」をPRしていました。ベルリン在住の日本茶インストラクター、田辺結美さんの協力もあって、彼らのブースは試飲や購入を楽しむ来場者で常に賑わっていました。 提供されたワークショップの中には、Yoshi Enによる玉露のワークショップ、Aiyaによる抹茶の淹れ方とその健康効果についてのセッション、そしてKeikoによる緑茶に含まれるテアニンについてのセッションがありました。また、Tee Kontor KielさんとMarimoさんは、ビデオドキュメンタリーシリーズ「Faces Behind the Tea」を取り入れた興味深いセッションを提供しました。このセッションでは、様々な日本の地域で活躍する茶生産者たちの独自の視点を紹介し、試飲体験も含まれていました。このシリーズは、彼らのYouTubeチャンネルで視聴可能です。 私たちは、このフェスティバルで協会についてのプレゼンテーションを行いました。今回は日本茶業界の革新者やインスピレーションを与える人物に焦点を当てました。日本茶産業の衰退は深刻な課題ですが、日本各地で情熱と創造性の火花が見られ、それが日本茶の未来を形作っています。約25名が私たちの講演に参加し、準備したお茶を楽しんでいただきました。ティーフェローのメンバーである LiliaさんとNormanさんが、素晴らしいお茶の淹れ方と裏方でのサポートを見事にこなしてくれました。提供したのは、3つの異なる町で育てられた、農薬や肥料を一切使わずに生産された3種類のユニークな物語を持つお茶でした。最初のお茶は、奈良県東吉野で服部嗣人さんが70年ものの茶樹の番茶の葉を使って作った深煎りほうじ茶です。この若い茶農家は、和紅茶や白茶の生産などの実験で知られています。2つ目のお茶は、奈良県山添村のみとちゃ農園からの茶花で香り付けされた珍しい釜炒り茶でした。この農園は釜炒り茶に注力しており、煎茶などの伝統的なお茶と並行して、革新的なお茶作りで注目されています。3つ目のお茶は、京都府加茂のDOIT!FARM!からの煎茶です。この農園の若いオーナーは、約10年前に季節労働者としてお茶の仕事を始め、その後、自分の茶畑を持つ決意をしました。現在では、和紅茶の生産を含む茶作りの実験を楽しんでいます。 素晴らしい一日を締めくくるために、私たちのメンバーの何人かとディナーを楽しみました。一緒に時間を過ごせたことは本当に嬉しいひとときでした! 日曜日には、お茶まつりは市内各地でのイベントへと広がりました。「Faces Behind the Tea」の上映会がシネマで行われ、シリーズに登場する5人の生産者が手がけたお茶を試飲できるテイスティングが併せて開催されました。Teefeinkost […]
日本茶マスターコース 2024年10月
日本茶マスターコースは、日本茶の真髄を体験できるユニークなコースです。2024年には、私たちはこのコースを2回開催することができ、2回目は10月初旬に行われました。暑く湿度の高い夏を経て、少しの雨が降ることはありましたが、10月の天気はようやく涼しくなり、京都市と周辺の茶産地を探索するには完璧な気候となりました。 世界中から10人の学生が参加し、その中にはブラジルやアルゼンチンなど遠くから参加してくれた学生もいました。多様な文化背景を持つ学生たちでしたが、10日間の旅を通じて中を深めることができました。コースでは日本茶のさまざまな側面を掘り下げ、異なる茶葉を味わい評価する機会に恵まれ、さらに茶の成分や水について実験することもありました。抹茶や煎茶の伝統的な茶道体験も、日本茶の文化的な根幹に対する理解を深める助けとなりました。 また、コースにはいくつかの茶工場や茶業関連の企業を訪れるプログラムも含まれており、学生たちは小規模と大規模な運営、伝統的と現代的な方法の両方について学び、日本の茶産業に対する理解をさらに深めることができました。最後には、2023年の卒業生とカナダのTea Catalysts(現地講師)が参加し、多文化的で世代を超えたつながりを育むことができました。 2回目のコースが終了した今、来年の準備を進めています。コースの日程は2025年1月に発表予定です。またお会いできることを楽しみにしています!
2024年 日本茶カンファレンス in京都
現在、日本茶が数々の試練にさらされていることは周知の事実でしょう。しかし、そのことがまた、日本茶を目新しく創造的な方法で探求することを促しています。2023年、私たちは日本茶に関する革新的なプロジェクトを紹介し、お茶に関心のある人々が繋がれる場を提供するため、日本茶カンファレンスを立ち上げました。そして2024年、再び日本茶カンファレンスを開催し、その第2回は7月28日に京都で開催されました。 今年はプログラムを拡大し、3名の日本茶イノベーター(日本茶のプロフェッショナル)を招聘しました。彼らは異なる視点から日本茶を探求し、日本茶業界に新たなインスピレーションをもたらそうとしています。 中村栄志氏(売茶中村)は、冷凍技術で茶業界を変えることについて語りました。通常、日本茶は収穫後すぐに蒸し、圧延、乾燥技術を使って加工されます。一方、冷凍するとお茶の加工を一年を通して分散させることができるため、生産者のストレスを軽減し、一年中新鮮なお茶を消費者に提供することができます。 政所茶縁の会の山形蓮氏は、歴史ある茶産地を守ることの重要性について語りました。数年前、お茶の世界に足を踏み入れたばかりの山形さんは、滋賀県の山間にある美しい政所に魅了されました。ほとんどの茶産農家が収穫技術を取り入れる中、政所のお茶は昔ながらの製法で作られており、山形さんはそれを守るため、地域の人々をまとめあげました。 最後に、mirume深緑茶房の松本壮真さんは、美味しいお茶を日常生活で身近なものにする必要性を強調しました。mirume深緑茶房では、朝ボトルプログラムを通じてこれを実現しようとしており、会社員らが通勤時に高級茶葉を使ったペットボトルのお茶を借り、帰りに返却できるような取り組みとなっています。 プレゼンテーション後の休憩時間には、参加者が実際に2つの特別なお茶、冷凍和紅茶と政所の番茶を試すことができました。その後、日本茶エバンジェリストプログラムに参加し、留学前に日本茶について学んできた大学生たちにフォーカスが移りました。会場に来ていた学生もいれば、留学先からオンラインで日本茶広報活動の体験について報告した学生もいました。 カンファレンスの最後には、日本各地の12種類のお茶を集めたティーパーティーが開かれました。参加者は日本茶エバンジェリストらが淹れたユニークで美味しいお茶を味わいながら、交流やおしゃべりに花を咲かせました。そして、イベントは松本理事の歌と感動的なスピーチで幕を閉じました。