Meet The Tea Farmer(茶農家と出会う) –邉田 孝一さん

3月23日、私たちは再び「Meet the Tea Farmer(お茶農家に会おう)」イベントを開催しました。今回のゲストは、霧島出身の2代目茶農家・邉田 孝一(へんたこういち)さんでした。

ヘンタ製茶は、約50年前に返田さんのお父様がごく小さな土地で始めた茶園です。当時、その地域を訪れたお茶の専門家が「お茶は未来だ」と人々に伝え、茶づくりを指導したことがきっかけでした。現在では、栽培面積は25ヘクタールにまで拡大しています。さらに、邉田さんの二人の息子さんもすでに経営に携わり、農園を手伝っています。

邉田さんは特に煎茶と抹茶に力を入れており、この20年間は有機栽培でお茶を育てています。町は鹿児島県に位置していますが、霧島の山深い場所にあるため、有機栽培はそれほど難しくないそうです。実際、山の上では有機栽培は難しくないと邉田さんは言います。そして現在、霧島は日本一の有機茶生産地となっています。標高は約200メートルで、土壌は赤土。特にお茶の栽培に適した環境だそうです。

邉田さんと彼の茶畑

イベントでは、煎茶と抹茶を試飲しました。煎茶は、邉田さんが作る中でも最高級クラスのひとつです。三つの異なる品種をブレンドした興味深いお茶で、それぞれ蒸し時間を変えて加工されています。このお茶では、やぶきたがベースとなり中蒸し、さえみどりは深蒸しにすることで持ち味を発揮し、最後におくみどりが華やかな香りを添え、こちらは浅蒸しに仕上げています。それぞれを個別に煎茶に加工し、テイスティングしたうえでブレンドしているとのことです。抽出は70~80℃で40秒がおすすめで、より深みのある味わいになります。参加者にも大変好評で、香りはとてもフレッシュ、口当たりはとてもクリーミーなお茶でした。

二つ目は抹茶で、こちらも最高級クラスのひとつ。さえみどり品種から作られています。今回は予想外の抽出方法で私たちを驚かせました!氷とソーダ、そして少量のアルコールを加えて冷たく作ることを提案したのです。すべてをシェイクして、ティーカクテルとして楽しむというもの!さまざまな楽しみ方を試すのもお茶の醍醐味です!参加者の一人は、抹茶に柚子ジュースと炭酸水を合わせるアイデアも提案しました。

イベント中には多くの質問が寄せられました。中には茶づくりや使用する肥料についての具体的な質問もありました。邉田さんは「お茶は私たちと同じ食べ物が好き」と言い、魚や魚骨、その他の動物の骨を肥料として使用していると話しました。また、気候変動や干ばつについての質問もありました。邉田さんの見解では、現時点では日本で干ばつは大きな問題ではないとのことです。気候は比較的湿潤で、土壌が空気中の水分を吸収できるためです。夏に周辺地域で雨が少ないことがあっても、不思議と霧島の山では雨が降るそうです。ただし、お茶にとって重要なのは昼夜の寒暖差であり、それが品質向上に寄与します。もし気温が上昇すれば問題になりますが、幸い霧島では今のところその兆候は見られていないとのことでした。

霧島の茶畑は山の上にあり、森に囲まれています

邉田さんはこれまで海外にも頻繁に足を運び、お茶の普及活動を行ってきました。アメリカではロサンゼルスやサンフランシスコを訪れ、ドイツやフランスにも度々訪問しています。現在、日本茶を取り巻く状況は厳しいものの、「皆さんのおかげで海外でのお茶の消費が増え、状況は良くなっています」と話してくれました。それを聞いて私たちもとても嬉しく思いました!今回もまた、実に興味深いお茶の時間となりました。邉田さん、本当にありがとうございました。

次回のゲストは、宮崎県五ヶ瀬町の「宮﨑茶房」宮﨑亮さんです。こちらのリンクからぜひご覧ください。