Meet The Tea Farmer(茶農家と出会う) –宮﨑 亮さん

1月26日、今年最初の「Meet the Tea Farmer」イベントを開催しました。今回のゲストは、宮崎県五ヶ瀬町の「宮﨑茶房」宮﨑亮さんです。アメリカ、カナダ、インドネシア、ニュージーランド、フランス、トルコ、スペイン、ベルギー、イタリア、オーストリア、オランダなど、世界各地から20名の茶友が2回のセッションに参加しました。宮﨑さんとともに、とてもフローラルなほうじ茶と烏龍茶を試飲しました。

宮﨑茶房は小規模な茶園でありながら、日本国内外で高い評価を受けています。有機栽培への取り組みが評価され、天皇杯や農林水産大臣賞を受賞しています。茶園のある五ヶ瀬は山間地で、大型機械は使えず、手持ち式の収穫機しか使用できません。さらに宮﨑さんは、現在一般的に使われているものの半分ほどの小型加工機を今も使ってお茶を製造しています。約40年前、宮﨑さんの家族は地域でもいち早く有機栽培へと切り替えました。当時、お母様の友人が農薬が原因で亡くなったことが、有機栽培へ移行する大きな転機となりました。しかし有機農業は慣行農業に比べてはるかに労力がかかるため、周囲からはその選択を疑問視されました。日本語には「過労死」という言葉がありますが、農薬で死ななくても、過重労働で命を落とすのではないかと心配されたのです。しかし現在、宮﨑茶房はより大きなチームへと成長しました。収穫期には毎年戻ってくるスタッフが手伝いに来ており、長年一緒に働いてきたたくさんの仲間たちは一つのチームとなっています。そのうち二人は、地域で自らの茶園を始めました。さらに、地域でも有機のお茶を作る人が増えています。

Miyazaki-san showing a photo from tea harvest
茶の収穫写真を見せる宮﨑さん

この回のイベントは、ほうじ茶の試飲から始まりました。みなみさやかや在来種などをブレンドしたお茶で、年に2回作ることができ、今回のものは夏摘みです。宮﨑さんはまず急須と湯呑みを温めることを勧めました。150mlの急須に茶葉4gを入れ、熱湯を注ぎ、1分半抽出します。このほうじ茶は非常にユニークで、繊細でやわらかな味わいが特徴です。通常ほうじ茶は約180℃で焙煎しますが、このお茶は約145℃という低めの温度で焙煎されています。これは茎に含まれるフローラルな香りを保つためです。しかしこのお茶が完成するまでには時間がかかりました。収穫後、茶畑に戻った際、切りたての茎から花のような香りがすることに気づいたのがきっかけでした。「これでお茶が作れないだろうか」と考えたのです!中国の専門家にも相談し、焙煎を勧められました。完成までには多大な時間と労力を要しましたが、その独特の味と香りはそれだけの価値があります。

The machine used for roasting, firing or heating tea leaves
茶葉を焙煎・火入れ・加熱するための機械

二つ目に試飲したのは烏龍茶です。先ほどの茶とはまったく異なるタイプです。このお茶の製造工程は非常に長く、まず茶葉を屋外で30分間日光に当て、その後室内に移して数時間陰干し(萎凋)します。その後、約13時間機械で酸化を進めます。翌朝、葉に酸化の変化が確認できてから、再び加熱し、最後に揉捻・乾燥させます。この烏龍茶は「高千穂」という地元品種から作られています。本来は釜炒り茶に使われる品種で、緑茶にするとスパイシーでハーブのような味わいが出ることで知られていますが、烏龍茶にすると非常にフローラルな仕上がりになります。宮崎さんはこの烏龍茶を10年前から作り続けており、当初は試行錯誤を重ねましたが、今では毎年同じ味を再現できる自信を持っています。抽出方法はほうじ茶と同様、まず茶器を温めます。150mlの急須に4gの茶葉を入れ、熱湯で1分間抽出します。

Tea leaves after oxidation
酸化後の茶葉

宮﨑茶房では、生産量の約半分が釜炒り茶です。残りは……実験です!宮﨑さんは実験やコラボレーションを好み、地域内外の人々と積極的に協力しています。茶機械メーカーとの共同開発のように明確な目的を持つものもあれば、偶然の出会いから始まることもあります。現在はGABA烏龍茶や、さらにはプーアル茶の製造にも挑戦しています!実験的なお茶であれ、伝統的なお茶の再現であれ、宮﨑さんは常に身体と健康に良いお茶を作ることを目指しています。素晴らしいお茶を作り続けてくださる宮﨑さん、本当にありがとうございます。

次回のゲストは、三重県の17代目の茶農家、中森大さんです。こちらのリンクからぜひご覧ください。