1月に入り、「Meet the Tea Farmer」イベントが再び始まりました!今回のゲストは、鹿児島県曽於市の若手茶農家・又木建文さんです。又木さんは3代目の茶農家で、もともとは会計士として働いていましたが、6年前に退職し、家族の茶業「末吉製茶工房」でフルタイムで働くことを決意しました。お茶に対する強い情熱を持ち、主にかぶせ茶を生産しています。今回のイベントでは、彼の代表的なかぶせ茶と、煎茶の葉を使ったごく軽い焙煎のほうじ茶を試飲しました。

最初のお茶は、さえみどり品種のかぶせ茶。約2週間被覆し、4月末に収穫されたものです。又木さんのおすすめの淹れ方は、茶葉3gに対して80mlのお湯(80℃)で60秒。急須を軽く揺らしながら、少しずつ丁寧に注ぎます。抽出液の色は驚くほど鮮やかな緑色。又木さんは、これがかぶせ茶の大きな特徴だと説明しました。また、さえみどりはもともと苦味や渋味が少なく、美しい緑色を持つ品種でもあります。参加者は、甘みがあり上品な旨味が感じられ、強すぎないバランスの良さが魅力的だと話していました。又木さん自身も、これは自分が作る中で最もバランスの取れたお茶だと思っているそうです。実際、いくつかの賞も受賞しています。

興味深い質問がありました。「このお茶の栽培や製造において、最も影響が大きい要素は何ですか?」というものです。又木さんは、最も重要なのは畑での仕事だと答えました。このお茶の70%は畑での作業で決まり、20%が蒸し工程、残りがその他の工程だと考えているそうです。当日は曽於も非常に寒く、2煎目も楽しむことになりました。今度は90℃で30秒抽出。その間、鹿児島についても少し話しました。

又木さんは、鹿児島の火山活動についても説明してくれました。火山は頻繁に噴火し、その影響は茶畑にも及びます。火山灰が茶葉に降り積もるため、製茶前に葉を洗う必要があります。末吉製茶工房は又木さんの祖父が始めました。当時、隣人が茶業を辞めることになり、その畑と工場を丸ごと買い取り、お茶づくりを始めたのです。現在も残るやぶきたの一部はその当時のもので、約70年もの樹齢があります。鹿児島で最初期に植えられたやぶきたの一つです。

又木さんは国内外で多くの賞を受賞しています。父の代から顧客の声を重視し、品質向上に努めてきましたが、品評会への出品を本格的に始めたのは又木さん自身です。その結果、日本国内だけでなく海外でも高い評価を得ています。
2つ目に試飲したのは、少し珍しいほうじ茶。煎茶の葉を使用し、焙煎はごく軽めです。香りは豊かですが、味わいはとてもフレッシュで青みが残り、煎茶の特徴も感じられるユニークなお茶です。淹れ方は、茶葉3gに対して80mlのお湯(80℃)で40秒。抽出液の色も、焙煎が軽いことを物語っています。

このお茶はとても興味深く、とても心地よい香りがしました。参加者はこのお茶も大変気に入りました。どのように生まれたのかを尋ねると、又木さんはそのエピソードを語ってくれました。実はこのお茶の始まりは「失敗」だったのです。父が初めて火入れ機を使ってほうじ茶を作ろうとしましたが、煙が出たのを見て慌てて取り出しました。焦がしてしまったと思ったのです。しかし実際には軽く焙煎されただけで、その仕上がりがとても良かったのです。今では多くの人に愛されるお茶になりました。失敗に見えたことが成功へとつながったのです。

イベントの最後に又木さんからメッセージがありました。
「本日はご参加いただき本当にありがとうございます。私のために時間を作ってくださったことに心から感謝します。誰かがお茶を飲んで楽しんでくれることは、生産者にとって大きな喜びです。これからも良いお茶を作り続けていきたいと思います。」
私たちも、これからも又木さんのお茶を飲み続けたいです!情熱あふれるお茶づくりを本当にありがとうございます。

