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一枚の葉っぱに込められた願いと、お茶との美味しい関係
5月のはじめ、和菓子屋さんに並ぶ大きな葉っぱに包まれた可愛らしいお餅、
「柏餅（かしわもち）」をご存知ですよね。
でも、なぜこの時期だけ食べるのか、柏の葉にはどんな意味があるのか、
意外と知らない方も多いのではないでしょうか？
柏餅は、5月5日の「こどもの日」に欠かせない伝統菓子です。
中にはこしあんやつぶあんなどの甘い餡が入り、もちもちとした食感が魅力。
実はこのお餅、ただの季節限定スイーツではなく、日本ならではの「家族への願い」が込められたお菓子なんです。
柏の葉は“食べられない”けど、大事な意味がある
柏餅の特徴である「柏の葉」は、食べられるものではありませんが、象徴として大切な役割を果たしています。
柏の木は、新しい葉が出るまで古い葉が落ちないことから、
「家系が絶えない」「子孫繁栄」という意味合いが込められています。
そのため、柏餅を食べることは、子どもたちの健やかな成長と、家族の繁栄を願う行為なのです。
柏餅と一緒に、お茶でほっとひと息
柏餅のお供には、やっぱり日本茶がぴったり。
特におすすめは、ほんのり渋みのある煎茶や番茶。
お餅の甘さとお茶の爽やかさが絶妙なバランスです。
今回合わせたのは、大分県産の「釜炒り茶」。
番茶の一種で、軽やかな渋みが特徴の、日常使いしやすいお茶です。
もちろん、抹茶とも相性抜群！ぜひお好みの組み合わせを見つけてみてください。
こどもの日ってどんな日？
5月5日は「こどもの日」として知られていますが、もともとは「端午の節句」という、
男の子の健やかな成長と成功を願う日として始まりました。
江戸時代には、家を継ぐ存在とされた男の子を祝う行事として行われ、
現在もその名残として鯉のぼりや五月人形などの風習が残っています。
今では男女問わず、すべての子どもたちの幸せと成長を願う日として、家族で祝う大切な祝日となりました。
🎏鯉のぼりに込められた願い
この時期、空に元気よく泳ぐ「鯉のぼり」を見かけますよね。
あの鯉、ただの飾りではありません。
鯉は、中国の「登竜門」の伝説に由来し、逆境に負けず立ち向かう力の象徴とされています。
1匹1匹が家族の一員を表し、みんなで未来に向かって力強く泳いでいく姿を表現しているんです。
こんな可愛らしい鯉のぼりの和菓子もありましたよ。
菖蒲湯（しょうぶゆ）で心身リフレッシュ
もうひとつの伝統が「菖蒲湯」。文字通り、菖蒲の葉を入れたお風呂で、
5月5日の夜に入ると厄除けや健康増進のご利益があると言われています。
「菖蒲（しょうぶ）」は「勝負」にも通じるため、
古くから邪気を払う強さの象徴とされてきました。
最近では家庭で準備することは少なくなりましたが、
銭湯や温泉施設などでは5月5日限定で提供されることもあります。
菖蒲のすっきりとした香りに包まれながら、
昔ながらの風習を感じてみるのもいいですね。
さいごに
柏餅を食べ、お茶を飲み、空を見上げて鯉のぼりを眺め、菖蒲の香りに包まれてお風呂で一息。
どれも日本ならではの、心あたたまる5月の風景です。
「こどもの日」をもっと味わい深く楽しむために、
今年はいつもとちょっと違う視点で、一枚の柏の葉に込められた願いを感じてみませんか？